人間は毎日もしくは2〜3日に1回必ず耳掃除をしますよね。
猫の場合、基本的には自然と耳垢は排出されますので耳掃除は必須ではありません。
しかし、猫の体調や猫種によっては耳掃除が必要になる場合もあります。
当然、人間とは耳の形が異なるためやり方にもコツがあります。
「痛がったらどうしよう」と怖くて挑戦できない人も多いでしょう。
今回は猫の耳掃除の正しいやり方と注意点をお伝えするので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
耳掃除は必須ではない
人間と同じように猫も耳掃除をしたほうがいいのか不安に思う飼い主さんもいらっしゃるでしょう。
しかし、猫の耳は基本的には自然に汚れが排出される構造になっており、必ずしも耳掃除をやる必要はないです。
あまりにも耳垢が溜まるようなら取ってあげたほうがよいですが、基本的には猫に耳掃除は必須ではないと覚えておきましょう。無理に耳掃除をやると耳を傷つけてしまいかねませんので、無理にやる必要はないです。
耳垢が溜まりやすいかどうかは折れ耳かどうかや猫種、季節、体質などによります。自分の飼い猫は耳垢が溜まりやすい体質なのかそれとなく観察して把握しておきましょう。
週に1回は耳チェックをしましょう
猫の耳には自浄作用があり、健康な猫であれば耳垢は普段生活している中で自然に取れます。
しかし体調を崩していたり外耳炎などにかかっていたりすると、耳垢がたまってしまう場合もあるのです。
また、梅雨の時期など湿気が多い季節は耳の分泌物が増え、耳垢がたまりやすくなります。
そのため、週に1回は耳のチェックを行いましょう。
耳垢が溜まりにくい猫ちゃんもチェックだけはやったほうがよいです。耳の病気の早期発見に繋がるからです。
折れ耳の猫は週に2回はチェックしましょう
スコティッシュフォールドなどの垂れ耳は通気性が悪く、耳垢がたまりやすい傾向にあります。
また、アメリカンカールなどの反り耳は一見すると通気性が良さそうですが、実は一般的な耳より通気性が悪く、特殊な形状ゆえ耳垢がたまりやすいです。
垂れ耳・反り耳などの折れ耳猫は、最低でも週2回は耳のチェックをするよう心がけましょう。
猫の耳掃除の正しいやり方
それでは、猫の耳掃除の正しいやり方を説明します。
やり方によっては愛猫の耳の健康を害する恐れもありますので、あまり強くやりすぎることのないようにしましょう。
これから説明するやり方と注意点をしっかり把握して正しい方法で耳掃除をしてあげてください。
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用意するもの
- 柔らかいコットンまたはガーゼ
- あれば猫用のイヤークリーナー(耳洗浄液)
用意するのはこれだけです。
大前提として、耳掃除を行うときは猫がリラックスしているタイミングを狙ってください。
可能な限りストレスをかけないよう心がけましょう。
①コットン・ガーゼを湿らせる
コットンまたはガーゼを指に巻きつけ、イヤークリーナーか水(ぬるま湯)で湿らせます。
コットンやガーゼの代わりに、市販されているペット用の耳掃除シートやノンアルコールのペットタオルを活用しても問題ありません。
オリーブオイルやベビーオイルを使用する人もいますが、耳奥に入ってしまうとなかなか乾かずベタつきの原因となります。
耳掃除に慣れていない人はイヤークリーナーか水が無難でしょう。
また、耳の中にイヤークリーナーを数滴垂らして浮き出た耳垢を拭き取るやり方もありますが、少し難しいうえに嫌がる猫も多いのでおすすめはしません。
※オリーブオイルやベビーオイルは絶対に耳の中に垂らさないでください。
②耳をめくる
耳穴がよく見えるように、耳を軽くつまんで優しくめくります。
強く引っ張ると嫌がってしまうため、そっとめくってあげてくださいね。
このとき、身体を密着させると猫が安心しやすいようです。
③耳垢を拭き取る
指に巻きつけたコットンまたはガーゼで、見える部分のみ優しく拭き取ります。
指を入れたらクルクルと回すのがコツです。
耳の皮膚は薄く、グリグリと力を入れて擦ると傷つけてしまう恐れがあるため、表面を撫でるように優しく拭いてください。
ヒダなど細かい部分は、コットンまたはガーゼの端(角の部分)を三角に折って溝をすくうように拭き取ると綺麗になりますよ。
綿棒は使わない
耳奥や細かいヒダの間まで掃除できるため綿棒を使う人が多いようですが、おすすめしません。
なぜなら、猫が嫌がって動いたときに奥をつついたり、強く擦って傷つけたりしてしまう恐れがあるからです。
通常の汚れ程度なら拭き取るだけで綺麗になるので、むやみに綿棒を使用するのはやめましょう。
嫌がるならやめる
猫の耳は敏感な部位。
触られるのを嫌がる猫も多いはずです。
嫌がっているにも関わらず無理やりすると、二度と耳掃除をさせてもらえなくなる可能性も…。
もし嫌がるようなら直ちにやめて、次回のチャンスを待ちましょう。
また、一度に全部終わらせようとせず、2回・3回と分けてあげると猫のストレスも少なく済みますよ。
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痒み・ニオイがあったら病院へ
猫の耳掃除は注意点を守れば初心者でも怖くありません。
ただし、耳の状態によっては耳掃除をしないほうがよい場合もあります。
- しきりに痒がっている
- 耳垢の色が赤い
- 耳垢の量が異常に多い
- 耳から異臭がする
このような場合、耳ダニが寄生していたり感染症や外耳炎などの病気にかかっていたりする可能性も考えられます。
その状態で耳掃除をしてしまうとかえって悪化させてしまう恐れがあるため、いつもと違うと感じたら早めに動物病院に相談しましょう。
正しくケアして愛猫の耳を健康に保ちましょう
本記事では猫の耳掃除のやり方をお伝えしました。
猫の耳チェックは病気や異常に気づけるチャンスです。
普段さほど耳垢がたまらない健康な猫でも、週に1回は耳チェックをする習慣を身につけましょう。
猫にとって、耳は五感の中でも特に発達していて重要な器官。
正しくケアして愛猫の耳を綺麗に保ち、健康に過ごせるようにしてあげてくださいね。