1日のほとんどを寝て過ごしている印象が強い生き物、それは猫です。そんな猫が寝ている最中や眠たいときにするのが「あくび」です。じつは猫が行動しているときにする「あくび」には、いろんな意味があります。意外にも病気のためにする、あくびもあるのです。
今回は猫のあくびには、どのような意味があるのか紹介していきます。猫の表情や動きを見て観察してください。
生理現象によるあくび
猫は1日の大半は寝て過ごします。人間と同じく起きるときにする「あくび」は、目を閉じて、口を大きく開けています。
あくびは口を大きく開けて空気を吸うことによって、脳に酸素を送り込み頭と体を覚醒しようとしています。猫は起きようとするために、あくびをして脳を活性していきます。これは活動開始するためのサインです。
他には暖かい場所であくびをするのは、脳の熱を下げるために冷たい空気を取り込んでます。温度調整の役割をしています。
精神的なものからくるあくび
猫の気持ちを表現するために、あくびをすることがあります。これから、どんな状態のときに猫があくびをするのか、それはどんな気持ちなのか伝えていきます。ぜひ、参考にして猫とのコミュニケーションに役立ててください。
甘えたいときのあくび
飼い猫が遠くから飼い主に向かって、あくびをすることがあります。これは遊んでほしい、構ってほしいなどスキンシップ不足により、甘えたいときにするサインです。一緒に遊べるチャンスなので、見逃さないようにしましょう。
気持ちいいときのあくび
猫にブラッシングや体を撫でたり、マッサージをしてあげていると、目を閉じてあくびすることはないですか?とてもリラックスしている状態で気持ちいいというサインです。
だからといって、もっとスキンシップを図ろうとやり過ぎると、しつこいと怒ることもありますので、ほどほどにしましょう。
機嫌が悪いときのあくび
猫が寝ている最中に体を撫でていたら、気持ちよくてあくびをするのは、リラックスしていると説明していましたが、目を開けていたら起こさないでのサインです。
しっかりと目を開けて、こちらを見ていたら機嫌が悪くなっている状態です。そっと離れて寝かせてあげましょう。
緊張やストレスからくるあくび
緊張したり、ストレスを感じると脳の温度が上昇します。そこで、あくびをすることによって酸素を送り込んで脳を冷やしていきます。なるべく、緊張をゆるめるようにしています。
猫がオス同士で目と目をあわせて、ケンカをしている最中にあくびをしたりするのも、緊張もありますが、敵意がないよというサインでもあります。
飼い主を見ながらするあくび
先程、甘えたいときにするあくびを紹介しましたが、今度は緊張やストレスを感じたときにする、あくびを紹介していきます。
飼い猫がいたずらをしている最中に飼い主に大きな声で怒られた後に、あくびをすることがあります。これは苦手な大きい声や大好きな飼い主に怒られた、気まずい思いをしたというサインでストレスを穏和させるために、あくびをすることがあります。
あくびから病気を発見しよう
猫があくびすると痛がったり、口臭が強かったりといつもと様子が違う場合があります。口の中を観察してみると、口の病気を発見することがあります。どんな症状があるのか紹介していきますので、覚えておいてください。
あくびをした後にカクカクさせる
あくびをした後に、顎をカクカクさせることがあります。これは口内炎か、細菌が歯に付着してできた歯石によるものです。歯石は放置すると歯が弱くなり抜けてしまいます。痛みも出てくると、よだれが多くなり口の端から出るようになります。
痛がる様子があれば、歯周病の可能性が高いです。歯周病は歯と歯茎の間に細菌が入り込んでしまう病気です。放置すると歯茎が腫れる歯肉炎になったり、歯がグラグラするなど口の状態が悪くなります。口臭がひどくなったり食欲が無くなります。
猫に食事後に歯ブラシの習慣があればいいのですが、これは子猫の内から口の中に指を入れたり、歯ブラシを入れるなどして慣れさせなくてはいけません。大人になってから口の中になにかを入れるのに抵抗する場合があります。
1番良い方法としては病院で「スケーリング」(歯石除去)を行ってください。
あくびした後に口臭がくさい
口の病気が原因で口臭がひどくなると紹介しましたが、腎不全により口臭がアンモニア臭がすることもあります。腎不全は腎臓の動きを低下させる病気ですが症状が出にくい病気です。
猫はあまり水を飲まないため、腎臓に負担がかかりやすくなっています。水を多く飲むようになって、尿が多くでるようになった。食欲がなくなって体重が減ってきた。そういった症状がでたら、病院へ診てもらってください。
まとめ
今回は猫のあくびについて紹介しました。猫のあくびには様々な意味が含まれています。
あくびする姿を観察して、もっとコミュニケーションをはかったり、機嫌が悪いときには距離を置いてみましょう。