猫のワクチン接種について考えたことはありますか?
大切な猫の為にも、感染予防になるならワクチンは打っておきたいですよね。
そもそもワクチンにはどんな種類があるの?値段もわからない…。副作用がないか心配…。
と悩んでいる飼い主さんも多いでしょう。
今回は猫のワクチン接種について、種類や値段・副作用についても解説します。
【猫のワクチン接種】そもそもワクチン接種は必要?
猫のワクチン接種は必要なのか気になる飼い主さんもいるはずです。
うちの子は完全室内飼いだから大丈夫!なんて思っていませんか?
ワクチン接種が必要な理由は以下の3つの理由が考えられます。
万が一の脱走
ほとんどの飼い主さんは猫が外に出ないように気をつけていると思います。しかし、万が一のリスクはあります。災害時などは混乱によって脱走が増えるケースが多く、そのようなときは外をうろついている迷子猫も増えます。もし何らかの理由によって脱走してしまうと、そのときに外部の猫と接触し、感染してしまう可能性があります。
飼い主を媒介とした接触感染
もしも飼い主さんが外で野良猫にふれた場合、洋服やくつにウイルスが付着しているかもしれません。知らずにウイルスを自宅に運んでしまう可能性があります。
また、外で猫に触れなかったとしても、どこにウイルスが付いているかわかりません。お店や公共施設のトイレやベンチ、電車のつり革や階段の手すりなどは一日に何万人もの不特定多数の人が触る物なのです。接触感染の恐ろしさは人間のコロナ禍でも明らかになりましたよね。猫も同じなのです。感染している猫ちゃんを飼っている人がそのへんの手すりなどを触ってウイルスが付いているかもしれません。
ペットシッターやペットホテルの利用に必要
ペットシッターやペットホテルではワクチンの接種が義務づけられているのが普通です。なぜなら多くのペットが利用するため、ウイルスを持ち込んでしまうと大変なことになるからです。いざ利用するときになってワクチンを打ってないことが発覚すると利用を拒否されてしまいます。
このように完全室内飼いでも、ワクチンの接種は有用です。
【猫のワクチン接種】ワクチンはどんな種類があるの?
一般的に動物病院で接種できる猫のワクチンは2種類あります。
3種混合ワクチンと5種混合ワクチンです。
それぞれの特徴や値段について見てみましょう。
3種混合ワクチン
3種混合ワクチンの値段は動物病院にもよりますが、3,000~5,000円前後が一般的です。
完全室内飼いの猫なら、3種混合ワクチンで十分だと言われています。
かかりつけの動物病院でワクチンについて詳しく聞いてみるのも良いでしょう。
3種混合ワクチンは以下の病気の予防になります。
猫ウイルス性鼻気管炎
症状→ 発熱、くしゃみ、食欲低下、結膜炎(重症時は呼吸困難もあり)
猫カリシウイルス感染症
症状→ 発熱、くしゃみ、鼻水、流涙(症状は①と類似あり)
猫汎白血球減少症(猫パルボウイルス)
症状→ 元気消失、脱水、下痢、嘔吐、血便(非常に危険な感染症)
5種混合ワクチン
5種混合ワクチンの値段は動物病院にもよりますが、5,000~8,000円前後が一般的です。
基本的に猫を飼うなら完全室内飼いが理想ですが、ときどき外に出している人や多頭飼いをしている人は5種混合ワクチンを受けることも考えてみてください。
飼っている猫がもともと野良猫だったかにもよるので、自己判断でワクチン接種を決めるのではなく、必ずかかりつけの動物病院で相談してから判断しましょう。
5種混合ワクチンは以下の病気の予防になります。
猫ウイルス性鼻気管炎
(3種混合ワクチンと同じ)
猫カリシウイルス感染症
(3種混合ワクチンと同じ)
猫汎白血球減少症
(3種混合ワクチンと同じ)
猫白血病ウイルス感染症
症状→ 発熱、元気消失、リンパ節の腫れ、貧血(非常に危険な感染症)
猫クラミジア感染症
症状→ 目やに、結膜の腫れ、目が赤い、涙と鼻汁が出る、くしゃみ(はじめは片目だけ、最終的に両目に進行)
【猫のワクチン接種】接種の頻度は?
基本的にワクチン接種は1年に1回が理想です。
ただ、海外のガイドラインでは3年目以降の接種は3年に1回で良いという説もあり、こちらを採用している日本の病院もあります。
また、産まれたばかりの子猫の場合は月齢1ヶ月〜4ヶ月ぐらいの早い内に複数回打たないといけません。
これらの頻度はワクチンの種類によっても異なり、また、獣医師の考え方によっても異なるため、かかりつけの獣医師とご相談ください。
うちの猫(わさ、フレイ)の場合は以下のようなスケジュールで接種してきました。
- 種類は3種混合
- 月齢2〜4ヶ月ぐらいで1ヶ月おきに3回接種
- 成猫になってからは1年に1回の接種
あくまでも一例です。飼い主さんは参考にしてください。
【猫のワクチン接種】副作用・副反応はあるの?
猫のワクチン接種について、気になるのはやはりその後の副作用・副反応です。
猫の免疫力を高める行為なので、どうしてもその後の体調に変化がでてしまいます。
具体的な内容を見てみましょう。
身体に出る副反応
顔の皮膚の腫れ、接種部位の腫れ・かゆみ、蕁麻疹、嘔吐、下痢、呼吸困難など。
これらの症状の兆候が見えたらすぐに病院へ連れて行きましょう。
心理的な影響
少し元気がなくなる
いつもなら元気に走り回っている猫も、ワクチン接種後は大人しくじっとしている場合があります。
人間も同じですが、予防接種後は体に少し違和感が残ります。
さらに急に病院につれていかれ、ワクチンを打たれた猫はちょっと怒っているかもしれませんよね。
無理に構うのではなくそっとしておいてあげましょう。
1日たてば猫もいつも通り元気になっているかもしれません。
少し食欲がなくなる
こちらも同じことですが、ワクチン接種直後は猫にとって体に少し違和感が残ります。
猫は気まぐれな生き物なので病院に連れていかれ、ちょっと拗ねているかもしれません。
いつもと違うことをすれば緊張して少し食欲が落ちてしまうこともあるでしょう。
1日たてば猫もいつものようにご飯を食べてくれるはずです。
ゆっくり回復を待ってあげましょう。
まとめ
猫のワクチン接種の種類・値段・副作用について紹介してきました。
猫のワクチン接種には副作用・副反応がないか心配な飼い主さんもいますが、人間と同じで猫も緊張しています。
予告もなく予防接種をするとなると、人間でもドキドキしますよね。
どうしても副作用・副反応が気になるなら、ワクチン接種を午前中に予約しましょう。
もし猫に副作用・副反応が見られたら、午後からもう一度動物病院に連れていくことが出来ます。
猫のワクチン接種は費用も少しかかり、飼い主さんのスケジュール調整も考えなければなりません。
ですが、猫に毎日健康で過ごしてもらう為にもワクチン接種はとても大切なことです。
一人で悩まず動物病院と相談し、ワクチン接種についてもう一度検討してみてください。