みなさんこんにちは。クボタです。
ツイッターやヤフー知恵袋を見ていると、意図せずに子猫を拾ってしまって飼うことになってしまったという人が結構いますね。
初めて猫を飼うときはしつけをどのようしたらいいかというのが悩むポイントだと思います。
この記事では、子猫をどのようにしつけたら良いか、基本的な考え方とやり方を書いていきたいと思います。
やるべきしつけの種類
猫を飼うにあたって最低限やるべきしつけの種類は5つです。
トイレ
現代の猫は完全室内飼いが原則です。外飼いすると交通事故にあったり近所トラブルになったりします。
当然ながら排泄も家の中でやる必要があるため、決まった猫トイレの中でやるようにしつけないといけません。
爪とぎ
猫は本能的に爪を研ぎたがります。
壁や畳でガリガリとやられると家が傷だらけになってしまうので、専用の爪とぎ板やタワーで研ぐようにしつける必要があります。
立入禁止
人間の生活している家には猫が入ると危ない領域があります。
例えばキッチン。
キッチンはガスレンジや包丁などがあり、猫が怪我をする可能性があるので入れてはいけません。また人間の食べ物の中には猫が食べると中毒を起こすものがあり、食べ物を扱うキッチンに猫を入れるのは危ないです。
ハウス
ケージやキャリーバッグに慣れさせる必要があります。
普段は無くてもいいものですが、病院に行く際にはキャリーバッグに入らなくてはいけません。
また、ペットホテルに泊まる際や災害時などはケージで過ごすことになります。
いつ何時何があるかわかりません。普段からケージやキャリーバッグに慣れさせておくようにしましょう。
噛み癖
子猫のときにある程度育ってくると噛み癖が出ることがあります。
人間が撫でると手を噛んだり、そのへんにある電源コードなどをガジガジと噛むようになります。
これは危ないのでやめさせる必要があります。
猫のしつけに対する基本的な考え方
猫を飼うのが初めての人に最初に伝えたいことは「基本的に猫は言うことを聞かない」ということです。
犬は本能的に目上の者に従う習性があります。なので、教えれば言うことを聞きます。
しかし猫にはそういう習性はありません。猫にあるのはその行動の結果が快か不快かということだけです。
例えば、猫はしつければトイレで用を足すようになります。
しかしそれは砂がたくさん入っているトイレでウンチをするのが気持ち良いからであり、決して人間の言うことを聞いているわけではないのです。
猫は快を追求し、不快を避ける生き物です。
行動した結果が快ならばその行動を頻繁に行うようになり、不快であればその行動はしなくなっていきます。
つまり、猫をしつけるときは、猫にしてもらいたいことを心地よい環境に、してもらいたくないことを不快な環境にすればよいのです。
これが猫をしつけるときの基本原則になります。
具体的なしつけの方法
トイレ
猫にトイレを覚えさせるのは簡単です。
市販の猫トイレを買ってきて猫砂を入れ、猫を連れて行って「ここがトイレだよ」と砂の上に乗せるだけで覚えます。
猫はもともとはリビアヤマネコという砂漠にいたヤマネコが原種なので、砂地で排泄をしたがる本能があるのです。
したがって、あまりうるさくない静かな場所に十分な大きさの猫トイレを置き、十分な量の猫砂を用意するだけでそこで排泄をしたがります。
1回で覚えずに粗相してしまった場合は、
- 猫の排泄物を拭いたティッシュなどを猫トイレの中に入れておく
- 猫が床を嗅ぎ回ってカリカリひっかくしぐさ(トイレしぐさ)をしたらすぐにトイレに連れていき、砂の上に乗せる
これを根気よく繰り返していると1週間ほどで覚えます。
爪とぎ
トイレのしつけは簡単でしたが、対照的に爪とぎのしつけはむずかしいです。
基本的にきっちり狙い通りの場所で爪とぎさせるのは不可能だと思ってください。
狙い通りの場所で爪とぎさせるというよりは「研いだらいけない場所で研ぐのを防止する」という対策になります。
上に書いた猫のしつけの基本原則によれば研ぎやすい爪とぎ器を用意すれば猫はそこで研ぐようになります。
具体的には爪とぎタワーのようなものになります。猫はただ爪を研ぐだけでなくウーンと体を伸ばしながら研ぐことが多いので、ある程度高さがあるものがいいでしょう。
材質も猫によって好みがあります。一般的に人気なのは麻やダンボールですが、うちの2匹は布で研ぐのが好みです。なので、古い小型ソファーを2匹のベッド兼爪とぎとして置いてます。
壁のでっぱりなどで研ぎたがる場合も多いので、その際には爪とぎ防止フィルムを貼ります。
全ての壁に貼る必要はありません。猫は出っ張ったところとか研ぎやすいところでしか研がないので、猫が壁で爪を研ぎ始めたらやめさせて、その部分にフィルムを貼るということを繰り返せばいいです。
だいたい2箇所か3箇所ぐらい場所を潰せば諦めると思います。
爪とぎ防止フィルムはアマゾンで1000円ぐらいで売ってますので、何本かストックしとくといいです。
立入禁止
上に書いた猫のしつけの基本原則に基づいて「入ったら不快な思いをさせる」というしつけ方になります。
具体的には以下のようなやり方になります。
- 立入禁止区域に入ったら霧吹きで水をかける
- ガムテープなど、ベタベタするものを床に敷く
- 猫の忌避装置を設置(近づくと不快な超音波が発生)
- 立入禁止区域に入ったら嫌な音をさせる(掃除機など)
ポイントとしては「人間の仕業だと気づかれないようにやること」です。
猫は外見は天使のようにかわいいですが、意外と悪知恵が働きます。
「嫌な出来事を人間が起こしている」と認識してしまうと「人間がいないときに入れば良い」と簡単に学習してしまいます。
あくまでも「あそこに入ったらなぜか毎回嫌な出来事が起こる」と関連付けさせることがポイントです。
キッチンを物理的に封鎖するなら「にゃんがーど 」という商品がおすすめです。もともとは脱走防止のために開発された猫グッズですがキッチンの立ち入り禁止にも使えるそうです。
ハウス
これは根気よく続ける必要があるしつけです。
猫がキャリーバッグやケージを怖がるのは、上に書いたしつけの基本原則がマイナスに働いているためです。
つまり「キャリーバッグが出てきた→病院に連れて行かれる」と関連付けができてしまっているのですね。それでキャリーバッグは怖いものという認識が生まれてしまうのです。
つまり、これを解消するには逆に「キャリーバッグは楽しいもの」という認識を植え付ければいいのです。
具体的には以下のようなやり方になります。
- 常に部屋の隅にキャリーバッグを置いておく。
- キャリーバッグの入り口を開けていつでも入れるようにしておく。
- キャリーバッグの中におもちゃやマタタビの木を入れておく。
猫は見慣れたものには恐怖を抱かなくなり、また、狭い箱状のものに入るのはもともと好きなので、キャリーバッグを開けて置いておくだけで勝手に中に入って遊ぶようになります。
そうしたらしめたもの。
コツは猫が入っても大げさに褒めたり反応したりしないこと。あくまでも「これがここにあるのは普通のことなんですよ」という感じに演出するのが重要です。
最初はなかなか入ってくれないかもしれませんが、そのうち恐怖心が消えますので根気が必要です。
噛み癖
噛み癖は、人間の手を噛む場合と電源コードなどの物を噛む場合で対処が違います。
まず人間の手を噛む場合。
絶対にやってはいけないのは噛まれそうになったときに手を引っ込めること。
猫に慣れてない人は噛まれると反射的に手を引いてしまうのです。これは危ないです。
猫の牙は鋭く、引っ張るときに肉をこそげ取るような作りになっているので、手を引いてしまうと手の肉がえぐれてしまう場合があります。
引っ張らなければ本気で噛まれても血がダラダラ出るぐらい怪我するというようなことはありませんのでまずは落ち着きましょう。
そして冷静に「痛い痛い痛い痛い痛い!」と大きめの声で叫んでください。手は噛まれたまま、猫ちゃんの目をじっと見ながらです。
そうすれば猫は意図を理解します。
そのあとは猫にかまうのを一切やめてください。「噛んだら遊んでもらえた」と学習させないためです。
これを繰り返していると自然と噛まなくなっていきます。
電気コードなどの物を噛む場合は、市販のしつけスプレーなどを利用すると良いです。
苦い味のついたようなのですね。
また、100均などで売っているコードカバーをつけるのも手です。
うちのフレイくんはあれをつけると噛んでも歯ごたえが無いのか噛まなくなりました。
以上です。
子猫のしつけは社会生活を送る上で重要なことです。
正しいやり方でしつけをして、猫ちゃんとの幸せな暮らしを作りましょう。