猫は警戒心が強い動物ですが、こちらが根気強く仲良くなろうと努力すると、だんだんと心を開いていってくれます。近寄ると逃げたり威嚇したりしていた猫と仲良くなれると、とても嬉しいですよね。
でも、前ほど警戒心を表さなくなったとしても、本来が気まぐれな性格なので、少しわかりづらいかもしれません。
そこで今回は、猫と仲良くなれた際のサインや、仲良くなるコツをお伝えしていきます。
猫が仲良くなった時に見せる9つのサイン
猫はもともと警戒心が強く、気まぐれで、気持ちが分かりづらい動物です。でも、分かりにくいだけで、ちゃんと気持ちはあるのです。実は何気ないしぐさや動きが飼い主への愛情表現であることも。いくつかご紹介していきますね。
お腹を見せて転がる
急所であるお腹を出して無防備に寝転んでいたり、自由に触らせたりしてくれるのは、心を許している証拠です。敵だと認識している相手の前で、急所を見せる動物はいません。
お腹を見せるということは、それだけ油断しているということです。信頼の証になります。
近くで寝る
猫は安全な場所を寝床にします。小さな段ボールやキャットタワーに身を潜めているのは、そこが安心できる場所だからです。そのため、飼い主の近くで寝ているということは、そこが一番安心できる場所だと思っているということ。近くで寝てくれるようになったら、もう家族と認識してくれています。
飼い主を見つめる
じっと見つめられたら、猫から好かれている証拠です。猫がゆっくりまばたきをするのは「好き」のサインだと言われています。これは猫同士の場合だと考えられてきましたが、近年イギリスの研究結果で、人間に対しても同じであると認められました。猫がゆっくりとまばたきしてきたら、同じように返してあげましょう。
頭や体をスリスリしてくる
人間にスリスリしてくるのは、匂いを擦りつけて安心感を得たい時です。頭突きのように勢いよくぶつかってきても、それは攻撃ではなく愛情表現ですから、よしよしと受け入れてあげてください。猫は安心感を得たいのですから、「大丈夫だよ」と教えてあげましょう。
お出迎えしてくれる
玄関などの扉を開けた時に猫がそこにちょこんと座っていたら、飼い主の帰りを待っていた証拠です。猫の聴覚は、犬よりも優れています。その能力は人間の約三倍です。飼い主の足音を聞き分けられるので、「帰ってきた!」と思うと嬉しくてその場で待ってしまうのです。自分の帰りを待っていてくれたと思うと、たまらなくかわいいですよね。
喉をゴロゴロ鳴らす
猫は、リラックスしている時に喉を鳴らします。飼い主のそばで喉を鳴らすのは、それだけ安心しているのです。飼い主が、猫にとっての安全地帯になれているということですね。
しっぽを立てて近づいてくる
子猫が母猫に近づく際には、しっぽを立てます。これを飼い主にするということは、飼い主に好意や信頼を寄せているサインです。母猫へ向ける愛情と同じくらいの情を寄せてくれているということですね。飼い主からの愛情が、猫に通じたのです。
飼い主をなめる
飼い主をなめるのは、仲間だと思って毛づくろいをしていることを指します。完全に仲間だと思わないと、毛づくろいはしないものです。それが分かるとうれしいですよね。猫の舌はざらざらしていますが、受け入れてあげましょう。
前足でふみふみしてくる
前足でふみふみするのは、子猫が母猫の母乳を飲む時の仕草です。飼い主に甘えたい気持ちの表れということですね。「お母さん」と呼ばれているわけですから、たとえ飼い主が男性でも「はい、お母さんですよー」と出来る限り応えてあげてください。
猫と仲良くなる方法
「少しは警戒心が解けてきたかも。でも、もっと仲良くなりたい」
そう思っている方は多いと思います。せっかく心を開いてくれているのですから、機を逃さずに仲良くなりましょう。
下記に、もっと仲良くなれる方法を記します。
ゆっくり静かに行動する
猫はすばやく動くものを追う習性があり、そういった相手には緊張感を抱きやすい動物です。また、先述した通り聴力が発達しているため、大きな声を嫌います。
猫の前では、ゆっくり静かに行動しましょう。呼びかける時も大きな声は出さず、落ち着いた口調を心がけてください。
眠りを邪魔しない
猫にとって睡眠は体力温存のために重要です。猫が安心して眠れる環境を作り、ウトウトし始めたら決して邪魔をしないでください。眠っている猫がかわいくて撫でたり抱っこしたりしたくなるかもしれませんが、ぐっと我慢しましょう。眠りを邪魔されると、猫はもう人間の前では眠ってくれません。「ここなら安心して眠れる」と認識してもらうことが大切です。
やさしくなでる
やさしく接することで、猫は母猫に守られているような安心感が得られます。テンションが上がるとわしゃわしゃと撫でたくなってしまいますが、それは厳禁です。猫を撫でる時はあくまで穏やかに、そっと撫でてあげましょう。毛並みにそって撫でてあげると、気持ちよさそうに目を細めてくれます。その顔を見ているだけでも癒されますよ。
おやつやおもちゃで交流する
狩猟本能を持つ猫は、飼い主と遊ぶことで本能を満たします。最近はさまざまなタイプの猫じゃらしが販売されていますので、探してみてください。飼い主が遊んでくれると認識してくれるだけでなく、運動不足解消やストレス発散にも繋がります。また、好きなおやつを使った交流も、友好な関係が築けます。猫の好みに合わせておもちゃを選びましょう。
トイレを綺麗にする
猫はトイレに汚れが残っていることを嫌います。いつも清潔なトイレを保つことが大切です。用を足していたら、すぐに片付けてあげましょう。猫砂も、適宜取り替えてください。
猫の愛情表現に応える方法
「猫がこちらに心を許してくれた!」と実感するのはとても嬉しい瞬間ですよね。では、その後はどう応えてあげればいいのでしょうか。以下でご紹介していきますね。
返事をする
猫からの愛情表現には、やさしく穏やかな声で返事をしてあげてください。「はーい」と返事をしたり、名前を呼び掛けたりしましょう。飼い主の近くで行動するということは、それだけ飼い主を信用しているということですから、「どうしたの?」「元気ね」など声をかけることで、コミュニケーションを取ってください。
遊んであげる
猫がスリスリしてきたりお腹をみせたりした時は、出来るだけ相手をしてあげてください。猫は気まぐれな動物ですから、「遊んで」と言ってきた数分後には「もういいや」という仕草をすることもありますが、その気まぐれ加減も愛しくなるはずです。猫が遊びたい時には、全力で遊び相手になってあげましょう。
まばたきを返す
猫と目が合った時や見つめられた時は、ゆっくりと二秒ほどかけてまばたきを返しましょう。そうすることで、猫が安心します。この時、あくまでも「まばたきを返す」のであって、じっと見つめるのはNGです。見つめられると緊張してしまいますし、心を開いていない猫だとケンカを売られていると思われてしまうからです。
まとめ
猫と仲良くなったサイン、その後の対応方法について解説してきました。参考になりましたでしょうか?
警戒心の強かった猫が、近くでリラックスしてくれるようになると嬉しいものですよね。出来ればずっと、その信頼関係を壊したくないものです。
長く仲良く暮らすために、猫が心を開いてくれたサインを見逃さず、応えられるようになってくださいね。