猫そのものは嫌いじゃないし、傷つけたくもないけれど、野良猫に近所をうろうろされたり庭に入られたりすると困る…という方は多くいらっしゃいます。
勝手に庭に入られると花壇を荒らされることもありますし、マーキングされても困りますよね。
野良猫にお困りの方に人気なのが、猫よけのための超音波を発生させるグッズです。安価なものなら3,000円台で購入できます。デザインもかわいらしいものからシックなものまで色々とあるので、自宅の雰囲気から浮く、ということもありません。
当記事では、猫よけ超音波とうまく付き合う方法を紹介してまいります。
猫よけ超音波はうるさい?
猫が苦手な方や、好きだけどアレルギーがあって…という方、嫌いじゃないけど飲食店だからどうしても無理!という方にとって便利なのが、猫よけ超音波を発生させるグッズです。
猫を脅かしたり傷つけたりすることなく遠ざけることができる便利な道具で、通販でもホームセンターでも入手できます。大きさは、幅が15cmほど、高さが30cmいかないものがほとんどですので、大きくて邪魔、ということにはならないのではないでしょうか。
このグッズは猫にしか聞こえない超音波を発生させるものなので、基本的に人間には聞こえず、静かなものです。しかしながら、困ったことに絶対に誰にも聞こえないのかというとそうでもありません。
耳年齢が若く、超音波が聞こえる子どもや、大人でも耳が敏感な方にはうるさく感じることがあります。
また、体質によっては頭痛や耳鳴り、吐き気などの不調が現れる方がいるようです。
猫よけ超音波の仕組み
猫よけ超音波は、猫にしか聞こえない、猫が嫌がる周波数で超音波を出すことにより、猫を遠ざける仕組みとなっています。
メーカーにもよりますが、猫が近づいてきたときにだけセンサーが反応して超音波を出すという機能がついているタイプのものもあります。
基本的に人間には聞こえない周波数であるため、常に音が聞こえてきて不快、ということは通常はありません。また、超音波は音であり、この音による体内への悪影響は報告されていません。したがって、心臓にペースメーカーなど、身体に機械が入っている人も安心して使用できます。
ただ、上記にもある通り、聞こえる人には聞こえてしまいます。どのような人に聞こえるかは、下記に説明していきます。
子どもや耳が良い人にはうるさい可能性がある
まず、子どもは超音波に敏感です。
全員ではないにせよ、大人には聞こえない音が聞こえることがあります。子どもにだけ聞こえるというと、モスキート音が有名ですよね。同じように、猫よけ用の超音波も感知できる子どもが存在することが、確認されています。
また、大人になれば絶対に聞こえなくなるというわけでもなく、成人しても耳が良い人なら感知できます。もともと耳が敏感だったり、耳を鍛えるような習慣があったりする人には聞こえる場合が多いようです。一般的には、高齢になればなるほど聞こえる人は少なくなります。
それほど大きい音ではなくても、超音波はかなり高い音なので、人によっては耐えがたいほどうるさいと感じることがあるでしょう。
聞こえる人によれば、超音波の音を文字にすると「きー―――――ん」だったり「きゅいー―――ん」だったり、とにかく甲高い音だということです。こんな音がずっと聞こえてくるとなると、想像するだけで耳をふさぎたくなりますよね。
単にうるさいだけではなく、前述したとおり体質によっては頭痛がしたり耳鳴りがしたり、ひどいときには吐き気がしてくることもあるようです。ほかにも、ずっと聞き続けていると自律神経が乱れてしまうこともあるといいます。そうなると、不眠などの症状に悩まされてしまうこともあるでしょう。
せっかく猫を遠ざけても、自分や周囲の人たちの具合が悪くなってしまっては困りますよね。少しでも不調が現れたときには、決して無理をせずとりあえず一回スイッチを切りましょう。
猫よけ超音波がうるさい場合の対策
超音波がうるさい、なんか気分が悪い、聞くに堪えないと感じたら、以下のことを試してみてください。
向ける方向を変える
超音波を発生させる部分(スピーカー)を自宅や隣の家には向けず、道路側へ向けてみてください。音は基本的に、高いほどまっすぐ前に進んでいくので、方向を変えるだけでもだいぶ不快感は軽減されるはずです。とにかく「人に向けない」ことを意識してください。そして、聞こえる人はなるべくグッズに近づかないようにしましょう。
周波数の範囲が広い機器を使う
超音波の周波数を調節できる機能がついているグッズが販売されています。このグッズなら、人間に聞こえない周波数に合わせられます。
猫が嫌がる周波数の範囲内(一般的に19.5KHz~23.5KHz)で、人間に聞こえないところを探してみましょう。
ちなみに、人間がとらえられる周波数(可聴領域といいます)は一般的に20Hz~20kHzと言われていますので、参考にしてください。
基本的には、周波数が高ければ高いほど人間には聞こえません。聞こえないところを探し当てられれば、ふっと静かになりますよ。
超音波以外の猫よけグッズに変える
上記二つを試しても、どうしても超音波が気になるという場合は、超音波以外の猫よけグッズも試してみてください。
例えば、赤外線スプリンクラー、スプレー剤、猫よけシート、そこに置くだけで猫が嫌がるにおいを発生させる忌避剤などがあります。どのグッズも猫を直接攻撃して傷つけるようなものではありませんので、安心して使用できます。
値段はグッズやメーカーにもよりますが、忌避剤は安ければ1,000円以下のものもあります。この金額なら、手に取りやすいのではないでしょうか。
使用方法も、庭に置くだけだったり、土に刺すだけだったりなど、扱いが特に難しいものはありません。特に土に刺すタイプの忌避剤は、時間が経つと自然に土に還るものがありますので、刺したら刺しっぱなしでOKという点でとても気軽に扱えます。
なお、この忌避剤が放つにおいは柑橘系や薄荷系のものが多く、そもそも庭に置くものなので、家の中にいる人間まで不快、ということはありません。
花に影響を与えずに花壇を守るグッズもあります。実に様々なグッズがありますので、調べてみて、ご自宅に合ったものを選んでください。
ただ、スプレー剤や忌避剤は、素手で触ると皮膚に色が付きますし、目や口に入ると危険なものがありますので手袋を付けて扱ってください。
付属の取扱説明書をしっかり読んで使用することが大切です。特に小さな子どもがいるご家庭では注意してください。なにかあったときのために、取扱説明書は捨てずに、医師にかかる際には持っていくようにしましょう。
まとめ
野良猫が多い地域だと、猫同士が喧嘩をして夜中でも大きな声を出すこともあります。せっかく育てた花壇を台無しにされたり、興奮した猫に攻撃されてしまったりという話も聞きます。
そんなことにならないために、猫よけグッズは必要です。超音波を発生させる機器は便利で使い勝手も良いですが、それ以外にもグッズはたくさんありますので、必要に応じて使い分けてみてくださいね。