愛猫が外に出そうになってヒヤッとした、あるいは実際に外へ出てしまった経験はありませんか?
猫には帰巣本能があると考えられているものの個体差があり、脱走すると二度と会えなくなってしまう可能性もあります。
そうならないためにも、脱走防止策の徹底が必要です。
今回は脱走しやすい場所と脱走防止策をお伝えします。
今まさに脱走してて、探し方を知りたい方は以下の記事へどうぞ。
どこから脱走しやすい?
猫がもっとも脱走しやすいタイミングは「外出(帰宅)時」。
つまり、玄関を開閉したときに脱走しやすいのです。
外出時以外にも、来客や宅配便などに応対していてうっかり・・・というケースもあります。
脱走しやすい場所を把握し事前に対策しておけば、玄関の開閉にドキドキする心配もありません。
【脱走しやすい場所】
- 玄関
- 窓
- ベランダ
玄関に続いて、窓やベランダも脱走が多い場所です。
ときに猫は思いがけない行動をする生き物。
「うちの子は大丈夫」という過信は命取りです。
脱走しやすいのはどんな猫?
猫の中にも脱走しやすい猫とそうでない猫がいます。
例えば、元々ノラ猫だった子は外の世界を知っているので脱走を図りやすい傾向にありますし、好奇心が旺盛な子は鳥にジャレようとしてうっかり外へ出てしまうのです。
比較的脱走しやすいとされている猫を4パターン紹介します。
①元ノラ
生まれてからずっと室内で暮らしている猫は、未知の世界である外が怖い・そもそも外へ出るという概念がないなどの理由で脱走しにくい傾向にあります。
しかし、外の世界を知っている元ノラは交尾の相手や刺激を求めて、本能的に外へ出たがるのです。
もちろん個体差はありますが、室内しか経験のない猫よりは脱走する可能性が高いと覚えておきましょう。
②去勢(避妊)をしていない
去勢や避妊をしていない猫は、春〜夏にかけて発情期になると相手を求めて外に出たがるようになります。
また、猫の発情は日照時間と関係しているといわれているので、常に明るい室内で過ごしている猫は年に3〜4回発情期を迎える場合も。
③ストレスがたまっている
室内にいてストレスがたまっている猫も、そこに居たくなくて外へ出ようとする可能性があります。
例えば、次のような場合にストレスがたまりやすいようです。
- 多頭飼いで相性が悪い猫がいる
- 苦手な人がいる(小さい子供など)
- 室内の環境が良くない(温度、音、においなど)
④好奇心が強い
そもそも猫は好奇心旺盛な動物ですが、特にその度合いが強い子は注意が必要です。
好奇心が強い子は鳥や虫、ノラ猫などを見つけると一目散に向かって行きます。
脱走するつもりはなくても、走って行った勢いで網戸を突き破り外へ出てしまう場合があるのです。
脱走防止策
では、脱走を防ぐためにはどのような対策をすればよいのでしょうか。
答えは簡単。
脱走しやすい場所を「脱走できない場所」にしてしまえばよいのです。
前述した「去勢(避妊)していない猫」は手術をする、「ストレスがたまっている猫」はストレスの原因を取り除いてあげるなどをすれば多少の対策にはなります。
しかし、それだけでは安心できません。
フェンスなどを活用して、物理的な対策が必要です。
具体的に、場所によってどのような対策をすればよいか紹介します。
①玄関・勝手口
玄関への対策で一番効果があるのは、高さがある扉型のフェンスや間仕切り。
猫のジャンプ力は1.5〜2mにもなるので、低いフェンスでは意味がありません。
また、高さがあっても形状によってはよじ登って乗り越えてしまいます。
床から天井まで猫が通れる隙間がないタイプ、天井までの高さにしないならツルツルしてよじ登れない材質のフェンスが理想です。
【理想的な例】
こちらの脱走防止扉は専門業者さんが販売しているもので「
成人男性の背丈ぐらい高く、上りにくい形状になっているので、飛び越えるのは難しそうですね。
ネットから購入できるので猫ちゃんが玄関に行きやすくて困っている方は購入されてはいかがでしょうか?
②窓
窓からの脱走を防ぐために一番大切なのは、鍵をかけ忘れないこと。
しかし、ずっと窓を締め切りにしておくのは難しいですよね。
換気などで網戸にしておいたとき、何かの拍子に網戸を突き破ったり外したり、中には器用に手でチョイチョイと開けてしまう猫もいます。
開かないように補助ロックという手段もありますが、網戸自体を破る・外す場合は役に立ちません。
そこで脱走防止策として効果的なのは、やはりフェンスです。
網戸にする側の窓全体にフェンスを設置すれば、安心して換気ができます。
以下は筆者の家の出窓に設置したフェンスの写真です。
ジャッキ式強力突っ張り棒に固定金具でワイヤーネットを固定しました。
ホームセンターで買い揃えて1セット¥4,000ほどです。(サイズにより変動)
簡易的に作成するのであれば、材料は100均で揃います。
必要な材料はワイヤーネット・突っ張り棒・結束バンドの3種類。
ただし、強度が不足しているのが難点です。
長期的に使うなら、ホームセンターで強度がある材料を揃えるか、脱走防止専用のフェンスを購入しましょう。
③ベランダ
猫をベランダに出す場合も、フェンスやネットの設置が効果的です。
ただしマンションなどの場合は、非常時に蹴破って避難するための「隔て壁(避難壁)」の妨げにならないように設置しましょう。
ベランダは玄関や窓よりも範囲が広く、セルフでの設置は少々難しいかもしれません。
費用はかかりますが、専門業者に依頼するのも一つの手段です。
愛猫を守るためにしっかり対策を!
ここまで説明した通り、玄関・窓・ベランダは細心の注意が必要です。
特にお風呂やトイレの小窓は意外と盲点。
猫は少しの隙間でもすり抜けて外へ出てしまう可能性があります。
また、万が一外へ出てしまったときのためにマイクロチップや迷子札を装着しておくとよいでしょう。
今できる対策はしっかり実施して、愛猫を危険から守ってあげてくださいね。